メンター

Transmission Artをテーマに活動してるNPOfree103point9がアドミンをしてるNYSCAのメンターシップミーティングの日。4時間以上のミーティングだったんだけど、話がつきずあっという間にときが過ぎちゃいました。
今回のプログラムは、NYSCAからディストリビューショングランツとともに、専門家のメンターシップがうけれるというもの。
私のメンターはtime-based artの専門家のChristopher Eamon
2003年にSFMOMAMoMA/Tate/New Art Trustが合同で行ったリサーチ「Matters in Media Art 」の中心メンバーでもあった人。「Matters in Media Art 」のサイトは、サウンドアートやメディアアートの取り扱いに慣れていないギャラリーや美術館で、time-based artの展示や販売をするときにすごく参考になるのでおすすめ。例えば、50年先のことも考えながらMac OS9時代のソフトウェア作品をギャラリーに売る場合の注意点なんかに悩んでるときにはすごく有用。エディション関連、仕様書や予算案の書き方、契約書関連、何をはっきりスタッフに伝えたらいいのか、メンテナンスに関して、などなど役立つ情報&テンプレートがもりだくさん。
今回グランツをもらっている他のアーティストは、アートよりギークチェルシーよりブルックリン、ハイカルチャーよりサブカル出身でありながら、最近、そうじゃないコンテクストとの交流が増えてきたという人たちで、色々共感できたり疑問をシェアできてよかった。メンターシップってどんなものなんだろう、とドキドキ楽しみにしてたのだけど、現場で実際活躍中の人々が率直な疑問や意見を交換する大人の学校、って感じだった。
デジタルアーティストは、ギャラリーに売り込むに際して、「いかにオブジェクト(=もの、object oriented languageということじゃないです)に落とし込むか」の方向へ行きがちなんだけど、別に全然そうする必要はない、ということを改めて確認。10年前、南條史生先生に「アイディアってギャラリーで売れますか?」って質問したときから、私の創作対象としての興味はコンセプトやできごとや空気や環境(音や光を含めて)みたいな、うつろいゆく形のないものなんだなあ、ということも改めて確認。