BGM

中華街のはずれのベトナム食堂でランチを食べてたときのこと。
外は旧正月のお祝いで、クラッカーやら獅子舞やらで大騒ぎなのに、どうしてこのお店の中はこんなにも落ち着いた空気なのかな、と思ったら、BGMがないことに気づきました。それで、お客さんもお店の人もなんだかちょっとひそひそっぽい声なの。フォーを啜る音に混ざって、ベトナム語(たぶん)、フランス語、英語、アジアンアメリカンな英語などなどが混ざってきこえてくる。昔の映画の中のような、澄んだ緊張感がここちよかった。プラスチック製でレトロなお花の柄のお茶碗とか、七三わけにしてるおとなしそうな店のおじさんとか、田舎の食堂っぽい雰囲気なのもなごんだ。