herbとdorothy

herb&dorothyという映画を見てきました。ニューヨークの郵便局の仕分け職員と図書館の司書としてずうっと働きながら、量的(4000点以上)にも質的にも世界で指折りの現代アートコレクションを築き上げた夫婦のドキュメンタリー。
彼らのことは中学生ぐらいのときから気になってたのだけど、まとまった記事に出会ったことがなくて、だから、映画になったってニュースをきいて、ようやくどんな人達かわかってうれしかった。私は勝手に、初期の頃のコレクションをうまく運用してそこそこの暮らしをしていると勘違いしてたのだけど、今でも2DK(1DK?)の公団住宅みたいな低価格住居で文字通りアート作品にうずもれて暮らしてるってことがわかって、衝撃だった。すっごくチャーミングで、お金持ちや一般のアートマニアや投資家やセレブやポリティクス好きのコレクターとは違う視点と思考と基準をもってるおじいちゃんとおばあちゃんだった。田舎じゃなくてマンハッタン在住のコレクター、っていうのも、半分は納得で(将来有望なアーティストの作品が破格の価格で買えるチャンスが多い)、半分は奇跡的(世界で一番アート周辺でビジネス&ポリティクスが渦巻いてるエリア)だと思った。
会ってみたいな。というか、チェルシーのギャラリーのオープニングうろうろしてたらたぶん会えるのかな。
あと、「Vogel」って名字(2人の名字)どこかで目にしたことある、と思ったら、河原温の絵はがきのシリーズの宛名で目にして、この人達だれなんだろう、って気になってた名字だった。そうかあ、この2人だったのね。